2008年10月19日 (日曜日)

テーマがないとは

大日本印刷の運営するアート情報サイト「アートスケープ」の“フォーカス”(2008/10/15)欄に今年の秋に多数開かれている、アジアの国際展(ビエンナーレ/トリエンナーレ)についての市原研太郎氏(批評家)によるレビューが掲載されている。

artscape:フォーカス:テーマと大衆──2008年アジアのビエンナーレを観て(市原研太郎)
http://www.dnp.co.jp/artscape/exhibition/focus/0810_01.html

2002年の「ドクメンタ11」のディレクターを務めたオクウィ・エンウェゾー氏がアーティスティック・ディレクターとなり、“テーマなし”と明言された今回の第7回カンジュ・ビエンナーレは、市原氏によれば、たいそう素晴らしいものであったらしい。以下少し長いが引用しておく。

エンウェゾーは、記者会見で、テーマを決めることが鑑賞者の見方を制限すると語っていたのを思い出したのだ。勿論、展覧会のテーマを明確にすることで、テーマに即して表現の意味を掘り下げ、作品をより深く理解することが可能となる。私は、これまでビエンナーレを鑑賞するとき、このテーマ性を理解と評価の重要なポイントとしてきた。展覧会のテーマが、われわれの生きる世界に、どの角度でどう切り込んでいるのか。その新しさや強さや鋭さを、展覧会の成否を判断する材料にしてきたのだ。他方で、それに見合う作品が十分に確保されたかどうかで、展覧会の充実度は測られる。
 そうであればこそ、今回のビエンナーレはさほど高い評価を付与されないはずなのに、反対の判断を私に下させたのは、まったく矛盾しているようだが、まさに「テーマがない」からだった。それがないことで、観客の見方が限定されない。個々の作品を、どう解釈しても構わないのみならず、エンウェゾーが言うように、観客は出会う作品が何であるか、つねに意識を開かれた状態にしておく必要がある。その結果として、テーマを設定しないことによって生じる作品の多様性が、高評価につながる理由になったのである。次にどのような作品が目前に現われるのか、会場を回りながらなんとなく期待している自分自身に、私は気づいた。その多様性は、ひとつの視点に縛れないことによって帰結する多様性である。特定の視点が許す範囲の「寛容」という名の限られた多様性ではない。
 今ビエンナーレでは、そのための3つの工夫(作品選出の仕方が異なる「On the Road」「Position Papers」「Insertions」と名づけられたセクション)が企画の段階で練られているが、いずれにせよ、優れた作品群が会場に置かれたことに変わりはない。それらのほとんどが、社会的、政治的問題を扱ったシリアスな内容だったが、外見や形式としても完成度が高かったのだ。カンジュは、エンウェゾーの力量と趣味のよさを証明するビエンナーレだったといって過言ではないだろう。

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2008年10月13日 (月曜日)

所沢ビエンナーレ・プレ美術展:カタログについてのメモ2

このカタログに掲載された展覧会場写真は表紙から全て、今展出品参加アーティストである写真家の山本糾氏の手による。写真家という表現者の表現であり、同時に記録である。

▼ヒノギャラリー:山本糾のインフォメーション
http://www.hinogallery.com/rireki_yamamoto.html

展覧会の経験をもとにこのカタログを眺めると、美術作品において記録とは何だろうという気分が再び、そして急速に、想起される。起因すると考えられるのは、これらの記録が写真家、表現について思考をし続ける一人の希有なアーティストの撮影によるものであり、映り込む様々な要素の“現れ”に極めて厳格である事(実際一つ一つ素晴らしい写真だと思う)。そして各々の実際の作品は(それが絵画であったとしても)それぞれ種類・次元は違えど各々に三次元空間・・現実の中でギリギリの“現れ”を獲得しようと投企されたものであるという事である。「写真は実物とは違う」周知の、当たり前の事ではあるが。

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所沢ビエンナーレ・プレ美術展:カタログについてのメモ1

前回のエントリで紹介した「所沢ビエンナーレ・プレ美術展 引込線」のカタログは1色製版の本である。手元にある同様にモノクロの2007年MoMAで行なわれたリチャード・セラ個展のカタログ(4色製版)と比較すると黒の色の性格がまるで異なるのがよくわかる。4色製版のそれのように黒い色が単独の色として主張するのと対称的に、モヤの立ち籠めるような、粉を吹いたような表面、つまり質の印象を強く与えるのが1色製版の特徴である。展覧会場を撮影した写真は、この会場(旧工場内)の特性故かどれも暗い。暗い事で1色製版である事を助長している。印刷されたそれぞれは、黒という色そのものよりも、その色の張り付いた、或いはその色の奥にある何かに見る者の想像を誘っているようだ。これらの事柄だけが起因しているのではなかろうが、この本はどこか煤のように黒い、湿度を帯び空を低くする嵐の前の雲のごとくどんよりとした塊としての存在感を持っている。シャレた雰囲気を持つ“アート”の響きとは縁なき始終のこの物体はカタログと言うよりも本である。

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所沢ビエンナーレ・プレ美術展:カタログ

Tokorozawa_tirashi_2 この夏開かれた「所沢ビエンナーレ・プレ美術展 引込線」のカタログが完成し、配送されて来ました。所沢ビエンナーレのホームページ(ニュースページ:以下)から通信販売していますので、ご興味ある方は是非お買い求め下さい。
http://tokorozawa-biennial.com/news.html
表紙・本文+オールモノクロ約200ページ
価格:2,000円(税込・送料込)

15人の執筆者(学芸員・評論家等)によるカタログ掲載論文はこの展覧会についてというものではなく、それぞれの執筆者は言葉を手段とする表現者としてこの本に参加しています。また、16人の展覧会出品アーティストそれぞれのコメント、写真家の山本糾氏撮影による作品(展示風景)写真を掲載。(右写真は引込線展フライヤー画像)

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2008年10月10日 (金曜日)

GALLERY MoMo Ryogokuオープン

2005年の一月に私が個展「Callous」を行なった六本木の画廊、ギャラリー・モモが両国に新しいスペース「GALLERY MoMo Ryogoku」をオープンさせた。大江戸線「両国」駅下車徒歩二分という好立地。現在は、過去にこのギャラリーで展覧会を行ったアーティスト23名の作品によるオープニング・エキシビションが開催されている。開催直前に訪れたが、およそ横幅4メートル、奥行き15メートルほどの細長いスペースはすっきりとしつつなかなかお目にかかれない面白い空間、なにより3メートル以上はあるのか、天井がグッと高い事は多くの制作に自由を与えるように思われた。それだけに残念なのは、この展覧会への私の出品が、ずいぶんと以前、このギャラリーに預けていた2004年制作の小さな習作のみという事だ。ともあれ、この空間だからこそなし得る事ってのがある事は間違いないだろう、これからここからどういう表現が生まれて来るのか。

Ryougoku_2GALLERY MoMoウェブサイトhttp://www.gallery-momo.com

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2008年9月19日 (金曜日)

継続すること

先日まで開催された展覧会「引込線」に関してのブログ掲載(連載!?)のお知らせを頂いた(本人からではないが)ので紹介する。

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五十路のチビジ
工場と美術ー所沢ビエンナーレ・プレ美術展「引込線」
その1(2008/09/19)
http://srep.blog.shinobi.jp/Entry/16/
その2(2008/09/20)
http://srep.blog.shinobi.jp/Entry/17/
その3(2008/09/21)
http://srep.blog.shinobi.jp/Entry/18/

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▶その他この展覧会についてのネット上の記述(ブログエントリ他)はコチラとかコチラ

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2008年9月16日 (火曜日)

第9回群馬青年ビエンナーレ2008

Gb08先日まで参加した 「所沢ビエンナーレ・プレ展」の終わった翌日(13日)より開催の「第9回群馬青年ビエンナーレ'08」という展覧会に作品を一点出品しています。遠方ですが、「所沢ビエンナーレ・プレ展」で床面設置したシャープペンシルによる作品シリーズ(同手法・同サイズ)の作品《BREACH》を白い壁面に展示しています。ご覧下さい。

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2008年9月13日(土)〜11月3日(月)
第9回群馬青年ビエンナーレ2008
The 9th Gunma Biennale for Young Artsits 2008
観覧料:無料
休館日:月曜日(祝日の場合はその翌日)
▼群馬県立近代美術館
http://www.mmag.gsn.ed.jp/
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▼以下、群馬県立美術館のホームページより抜粋。
「群馬青年ビエンナーレ」は、16歳から29歳までの若い世代を対象とした、全国公募の展覧会です。開館以来の長い歴史をもつ「群馬青年美術展」を引き継ぎ、1991年以来隔年で開催されています。
 第9回となる今回は、美術館施設改修工事による休館の影響で開催を一年延期したため、対象年齢の上限を一年引き上げました。2005年以来3年ぶりの開催となりましたが、過去最多となる884人(組)から1,282点の応募があり、一次(書類)審査では156人170点が通過しました。 8月におこなわれた二次(作品)審査の結果、47人の49点が入選を果たしました。その中から大賞1点、優秀賞2点、奨励賞5点が選ばれています。

この展覧会は隔年開催のコンペティションのいわばお披露目展で、一次/二次の審査を通過した作品が展示されている。青年ビエンナーレの名の通り、参戦には年齢制限がある。私は現在32歳なので、この展覧会趣旨にはそぐわないみたいだが、それでも出品している理由は上記の通り「美術館施設改修工事による休館の影響で開催を一年延期したため、対象年齢の上限を一年引き上げました。」。が、それでも足りないような気がする。とは言っても当然参加規約に則っているが、なんか違和感文章。毎回審査員が異なり、今回は以下。

小谷元彦(美術家・彫刻家)
加藤義夫(インディペンデント・キュレーター)
高柳恵里(美術家)
松井みどり(美術評論家)
山本和弘(栃木県立美術館シニア・キュレーター)

今まさに旬の、とか実力派っとか形容されそうな批評家・アーティストの方々という印象だが、選抜されたアーティスト及び作品群を眺めても、彼らが審査した意味というのがどのへんにあるのかあまり読めない。彼らの考えるところの「独自性」だとか「アートとしての強さ/弱さ」といったもの、延いては「世界の眺め方」とか「アートの在り方」みたいなもんを表現出来ているアーティストが応募者の中に少なかったって事なのかも知れない。

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4700人とは

「所沢ビエンナーレ・プレ美術展 引込線」、無事終了しました。4700人を越える来場者があったとの事(会期のべ17日間)。観覧して頂いた皆様ありがとうございました。

以下は前エントリに続き、ネット上に上がった「所沢ビエンナーレ 引込線」関連の記述(順不同)

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はろるど・わーるど
引込線 西武鉄道旧所沢車両工場(2008/09/09)
http://blog.goo.ne.jp/harold1234/e/faa549d041b934d2dbb28da441b69f96

余白の日々/日々の余白
[美術][書物]所沢から所沢へ(2008/09/05)
http://d.hatena.ne.jp/selavy/20080905/1220618028

FMチャッピー DJ日誌
アートな所沢、始動!(2008/09/01)
http://ictv.easymyweb.jp/member/fmchappy/?c_id=6225

Web Forum
引込線(2008/08/23〜)
http://hkuma.com/bbs/wf/wforum.cgi?mode=allread&no=9135&page=0#9135

林 住 記
所沢ビエンナーレとか(2008/09/10)
http://blog.goo.ne.jp/rinjuki/e/756d7b4fe343f9dad4b8cf2ed0bebbe6

朝凪のブログ
《引込線》所沢ビエンナーレ・プレ美術展(2008/08/31)
http://36146666.at.webry.info/200808/article_6.html

BLOG@137441
所沢ビエンナーレ「引込線」(2008/08/31)
http://137441.jonasun.com/mobile/post_691.php

石井秀樹建築設計事務所
所沢ビエンナーレ(2008/09/08)
http://isiarch.exblog.jp/9014217/

関心空間
所沢ビエンナーレ「引込線」 (トコロザワビエンナーレ ヒキコミセン)
http://www.kanshin.com/keyword/1543614

銭湯と路地裏散歩な日々
所沢ビエンナーレ『引込線』(2008/09/08)
http://blog.livedoor.jp/r32_takacyan/archives/51489189.html

シンジの作法
所沢ビエンナーレ(2008/08/28)
http://blogs.yahoo.co.jp/jedaiyogi/44284509.html

アルバム : 所沢ビエンナーレ・プレ美術展「引込線」(K-hirokiさんのページ)
http://photozou.jp/photo/list/175492/607743

所沢発 つれあい日誌
所沢ビエンナーレ引込線(2008/09/01)
http://ikiikitoma.cocolog-nifty.com/blog/2008/09/post_86ce.html

日記
所沢ビエンナーレ プレ美術展(2008/08/27)
http://kentarob.exblog.jp/8529998/

PAN‐FICTIONAL DOCUMENT
所沢ビエンナーレあるいはブルース的解体(2008/09/05)
http://mblog.excite.co.jp/user/cinemusica/entry/detail/?id=8569808

underconstruction
所沢ビエンナーレ「引込線」(2008/09/15)
http://wireplants.cocolog-nifty.com/blog/2008/09/post-b6ea.html

東京シングルライフスタイル
所沢ビエンナーレ(2008/08/31)
http://grevyi.blog25.fc2.com/blog-entry-25.html

らっかのビア缶とお出かけ日記
西武鉄道旧所沢車両工場にて美術展(2008/08/30)
http://rakka-beercan.cocolog-nifty.com/blog/2008/08/nite_70f2.html

KAWAGOE GALLERY
イベント(2008/09/10)
http://kg142.exblog.jp/tags/%E7%91%9B%E4%B9%9D/

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2008年9月 9日 (火曜日)

3000人とは

現在僕の参加しているグループショー「所沢ビエンナーレ・プレ美術展 引込線」おかげさまで大盛況!来場者数は3000人を突破との事。それだけにありがたい事にこの展覧会に関してのインターネットに上がる記述も多い。以下(順不同)
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ぶらり遊歩道 アートの落書き帳
「引込線、プレ美術展」のプレ宣伝(2008/08/20)
http://spacewalk.blogzine.jp/promenade/2008/08/post_c2b7.html
「引込線」展始まる(2008/09/01)
http://spacewalk.blogzine.jp/promenade/2008/09/post_5514.html

アートはどこにあるか
所沢ビエンナーレ・プレ美術展 引込線(2008/07/27)
http://blogs.dion.ne.jp/miu_k/archives/7433902.html

デッキで、こだまする、静寂。 Tattakaの日記

[シンポ]所沢ビエンナーレ・引込線 「今、なぜ引込線か」(2008-09-02)
http://d.hatena.ne.jp/Re-TATTAKA/20080902
[展示]所沢ビエンナーレ 引込線 (2008-08-29 )
http://d.hatena.ne.jp/Re-TATTAKA/20080829

la Casa del Lapiz:鉛筆庵
所沢ビエンナーレ・プレ美術展「引込線」〜!(2008/09/02)
http://blog.goo.ne.jp/rubicone/e/d3716d4ba2362d5ce2f72930769e172c
所沢ビエンナーレ・プレ美術展「引込線」〜"(2008/09/03)
http://blog.goo.ne.jp/rubicone/e/bb7fed3d5236bf5987bf6314fee0bc24

私のスケッチブック
引込線(2008/09/01)
http://cosyoken.exblog.jp/9601283/

Dialogue with the City 都市生活とアート
8月の終わり(2008/09/01)
http://hashimon.diacity.net/?eid=889275

毎日jp
美術展:ダイナミックな作品28点 
「引込線」を開催--旧所沢車両工場 /埼玉(2008/08/30)
http://mainichi.jp/area/saitama/news/20080830ddlk11040225000c.html

asahi.com
風通しよく、現代美術 自由な企画展、作家の手で(2008/09/03)http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200809030171.html

アートが丘
所沢ビエンナーレ・プレ展ー美術家の条件、作品の場所(2008/09/02)
http://blogs.yahoo.co.jp/hayavoir4324/54888400.html

ふうらん
所沢ビエンナーレ・プレ美術展「引込線」(2008/09/05)
http://eggi.at.webry.info/200809/article_2.html

ジモネット代表・平山毅のブログ
所沢ビエンナーレ 引込線(2008/9/4)
http://www.jimonet.co.jp/ceoblog/?p=565

WestEastの日記
所沢ビエンナーレ・プレ美術展 引込線(2008/08/21)
http://slashdot.jp/~WestEast/journal/449825

ちょっとだけみほ
駅からのびる引込線(2008/08/19)
http://miponet.typepad.jp/blog/2008/08/post-4286.html

ムサビ日記 - 広報のminx -
引込線 (2008/08/28)
http://www.musabi.com/minx/archives/2008/08/28_0106.php

TFJ's Sidewalk Cafe > Dustbin Of History >
Review: 『所沢ビエンナーレ・プレ美術展 引込線』 @ 西武鉄道旧所沢車両工場 (美術展) (2008/09/05)
http://www.kt.rim.or.jp/~tfj/DoH/2008090501.html

かきく日記
引込線(2008/08/31)
http://epicurien.at.webry.info/200808/article_2.html

thinking
引込線。(2008-09-02)
http://web-sahara.blog.so-net.ne.jp/2008-09-02

Blog
所沢ビエンナーレ・プレ美術展「引込線」(2008/07/14)
http://www.central-region.com/blog/2008/07/post_230.html

家庭新聞
所沢でビエンナーレ美術展・引込線(2008/07/09)
http://kateishinbun.com/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9/404/

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2008年8月29日 (金曜日)

所沢の雨

先日、今回の展覧会での雨を危惧したエントリを書いた事から、何人かの方々より心配のメールを頂きました。現在のところ雨漏り〜浸水防護策が功を奏していて、連日の突発/断続的な豪雨にも負けず、作品は無事です。ご心配おかけしました。取り急ぎご報告まで。

展覧会は無事27日にオープン〜まだまだ好評開催中です!!またこのブログでも報告します。 (下写真:展覧会場入口より/初日)Tbp2

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2008年8月26日 (火曜日)

二つの設置

所沢での展覧会搬入終了。幸いな事に雨漏り/浸水は今のところないものの、連日の雨による急激な湿度の上昇で作品の紙がやたらとしっとりとしていて不安をあおられるが、まあ、これもまたこの特殊な展示会場(旧工場)ならではの出来事だろうと肯定的に。

先日の土曜日には、とあるコンペ参加の為に群馬・高崎へ作品設置に行って来た。所沢ビエンナーレ・プレ美術展に出品する作品と同じシリーズ(同手法/同サイズ)一点をまったく異なる環境、まったく異なるやり方で展示。所沢は工場跡、群馬は美術館。所沢は床置き、群馬は壁に。その他いろいろいろ。同じシリーズとは言え同じシチュエーションでもまったく違う“あらわれ”に自分でもビーックリした経験があるけど、環境の違いでここまで、ここまで印象の異なるものか、と感心一入。

作品の運び込みは宅配でお願いしていたのだが、手違い、というか不手際(!?)で予定より大ーーーーーーーーーーーっ幅に遅れたにもかかわらず、忍耐強ーーーっく付き合ってお手伝いをしてくれた二人に感謝!


やー、ま、疲れた。寝よう。

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2008年8月21日 (木曜日)

掃除の効用(2)

べつにキレイ好きを自称したいわけでも、実際そんな言うほどキレイ好きなわけでもない。でも、埃ってぇーヤツが嫌いだ。

ヤツは目にモヤモヤをつくってその奥にある物を見えなくするし、埃自体マジ見えないものって言ってもいい。や、もちろん降り積もって溜まってる状態は、そして今展覧会の搬入設置作業で前回のエントリから問題にしてる状態も、広範に渡る面積と厚みを持った物質としてしっかりしっかり網膜に移り込むけれど、誰も埃を埃以上の物として見ないし、何かそういう(どういう?)研究をしている人でない限り、埃を分類しバリエーションを見ようなんて奇特な人はいない。見えてても見えてなくてもどうでもいい存在、誰も埃の個性を見ようとしない、と、いう意味で埃は目に見えない。

「埃」という言葉、或いは「埃」というイメージに対して人の持つ引き出しは極めて少ない。汚い。古い。灰色。普通“霞”としてしか埃は存在しない。要するに、というか、だから、というか、ヤツは強すぎる不透明な象徴性を常に人に押し付ける。汚い。古い。灰色。一般に、埃の奥に間違いなく潜在する物を(存在している事を知りつつも)素通りする事っていうのは一つの習わしになっている。

ぬいぐるみ トトロ あなただけの トトロのなかま ワサワサ まっくろくろすけ以前もこのブログで書いたが、今回展覧会を行なう会場はちょーっと風変わりな建物で、もともと電車の整備工場だった場所である。古い大きなその内部には想像の追いつけないたくさんの記憶の詰まった傷があり、私の展示するスペースには大きな北窓が二つ、並んでいる。しかしながらやはりそれら全てにはしっかりぴったりがっちりべっとりヤツが鎮座してやがってて、まったくもって鼻持ちならない。

人によっては奴らをして「歴史を感じる」なんて言うかも知れないけれど、何もアテになるもんじゃない。埃は霞としてモヤモヤとしか機能しないし、一体どう、何の歴史を感じれば良いのか皆目わからない。

だから清掃って仕事は潜在する建築やいろんな傷の歴史を洗い出す事にもなる。別にカンっぺきに駆除しなきゃダメとかって事はないし、そのキレイさの度合いによって洗い出しにどんだけ差異があるのかと言うとそんなにないと思うが、大事なのはヤツに汚染を許さない、目に霞を許さない、見る事を邪魔させない事だ。

まっくろくろすけは良いけどね。

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掃除の効用

ワルツほうきM&文化ちりとりセット所沢ビエンナーレ・プレ美術展会場(旧工場)にて自分の展示範囲を清掃。今回の展覧会では事前に会場を視察出来る回数に限りがあったので、あまり具体的に想像していなかったのだが、けっこうきったない。工場として使われていたというだけではなく、すき間風やすき間水(台風などによる浸水)と床にこびり付いた黒い油染みによって泥が固まり表面からは止めどなく砂土がサラサラザラザラ産出される。

もちろん全ての場所を100%に近い割合で清潔にする事が目的ならばバイトを雇い、強力掃除機バキュームでガーガーズンズン吸い取って、水をぶちまけカッパキで丸洗いという手段が適当、そうすべきだろう。しかしある程度に清潔である事は重要だが、この僕の展覧会場作業における目的は清潔にする事だけにあるわけではないので、とにかく一人でほうきを両手に握って淡々と動き続けた。(グループ展である故に、他のアーティストの場所との差が広がり過ぎるのもまた問題だ。)

疲労を考えれば、1〜2人お手伝いさんが欲しかったっていうのも本音ではあるけど、「トリック」の上田教授なら「手間のかかる事を」と眉間に皺を寄せてきっと言うだろうこの奇妙で面倒くさい作業を、こちらがさして気を使わずに恊働してくれる人はこの土壇場では見つかりそうにないし、やはり一人で時間をかけてというのがよりよいと思っているから仕方ない。さっそく親指と人差し指の間に新しい水ぶくれが出来て潰れた。

掃除するって事はその対象となる空間の面積の広さを知る事だ。床を隅から隅までほうきで湛然に掃き、壁の埃を出来る範囲落とす。汚れているから一ところ一度さらっと触れた程度では収まらない。何度も何度も掃いてはちりとりを傾ける。そうしてゆく事で、図面やメジャーでの採寸では図る事の出来ない、そこにある空間がどういう広さを持った、どういう光の届く場所であるのかを徐々に徐々に身体で知る事が出来るのだ。

旧知のセンチだとかインチだとかっていう尺度は確かに便利な場所を知る手段であるが、それはあくまである頭の中で想像をする手だての一つでしかないし、いっつもいっつもそうした表記し得る尺度を意識して身体を動かし、生活を送っているわけではないので、肉体の感覚とのズレがどうしてもある。それも驚くほどの大きさで。

さらに丸一日、ないし複数日の間、掃除っていうあまり変化のない単調な動作の繰り返しを行なう事は、単調であるがゆえに同じ精神的、肉体的な関わりとして、その場に降り注ぐ光や湿度、空気の移り変わりを感じ取ることが可能になる。

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2008年8月18日 (月曜日)

ポーニョポーニョポニョ♪

やばい、いやべつにやばくないか、でもこの感染度は、、ラジオで一回聞いただけの(しかもサビだけ)「崖の上のポニョ」の主題歌が耳から離れないっていうか口から離れない。。気がつくとポーニョポーニョポニョいつ見れっかなぁ・・

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2008年8月16日 (土曜日)

展覧会【所沢ビエンナーレ・プレ美術展】のお知らせ

この夏、8月27日(水)〜9月12日(金)の会期で、埼玉県所沢市、西武鉄道旧所沢車両工場で開催される「所沢ビエンナーレ・プレ美術展【引込線】」に 参加します。近年、アーティスト・イン・レジデンスによる多くの海外滞在の為、およそ三年ぶりの日本国内での発表となります。ご覧下さい。

Tokorozawa_tirashi

{参加アーティスト}
中山正樹、戸谷成雄、遠藤利克、伊藤誠、高見澤文雄、多和圭三、建畠朔弥、大友洋司、岡安真成、木村幸恵、窪田美樹、増山士郎、手塚愛子、水谷一、山下香里、山本糾

■展覧会名:所沢ビエンナーレ・プレ美術展 引込線
■会場:西武鉄道旧所沢車両工場(〒359-1124 埼玉県所沢市東住吉10-1)
※西武新宿線または西武池袋線にて所沢駅下車、西口より徒歩2分。お車の方は、駐車場の用意はございません。(隣接する有料駐車場をご利用ください)
■会期:2008年8月27日(水)〜9月12日(金)(会期中無休)
■開場時間:午前10時ー午後6時
※台風や地震などの不可抗力により、予告なく内容の変更や会場を閉鎖する場合があります
■入場料:無料

※下の地図「そごう西武所沢センター」と記載されている場所が会場になります。

■公式ホームページ:http://www.tokorozawa-biennial.com
■お問い合わせ:
TEL) 080-3537-3021 / Eメール) t.endo@wind.ocn.ne.jp 

■企画概要(所沢ビエンナーレ・プレ美術展フライヤーより)

「所沢ビエンナーレ」は、2007年霜月、所沢市にゆかりのある美術作家数名の発案により始動いたしました。

発足当初からの主旨は、「表現者の原点に還って作品活動のできる場をつくること」でした。なぜなら、表現者といえども、刻々とかわる時代状況や美術思潮の変遷から無縁ではなく、そうした意味で、現在こそまさに、表現の純度、表現の強度を保つことの困難な時代状況にあると思われたからです。

その要因のひとつは、バブル期以降の美術をめぐる経済の肥大と衰弱。そしてその波の中で、多くの美術家や美術館員が指針を見失っていったこと。もうひとつは、その自己崩壊のなかで、美術思想は衰弱し、逆に、それに反比例するかのように、美術作品の極端な商品化、状況のコマーシャル化が進行していったことにあります。

たとえば、秋葉原風俗を背景にした一連のフィギュア・ポップもその一つといえますが、その凍りついたような人工性と一面性と表層性が、無差別殺傷事件に象徴される、深層からの逆襲を招いたといえます。美術思想とは本来、表面から闇に向かって垂直に下りてゆくパースペクティブを獲得する知であったはずですが、闇を欠いた表層の美術とその周辺は、皮肉にも闇の側に飲み込まれることになったのです。美術が今取り戻さなければいけないのは、表層の快楽ではなく、闇を含めた存在の全体性の回復なのだと思います。そして、今それをなしうるのは、ギャラリーでもなく、美術館でもなく、作家自体の行動なのだと考えます。

このような経過の下、私たちは今年、自主企画展「所沢ビエンナーレ」・プレ美術展「引込線」を開催することになりました。また、参加者は美術家だけに限定されるべきではなく、美術批評家をはじめ、美術館員、美術教師、学者、思想家といった、美術を構成するすべての成員に、私たち美術家と同じ立場で参加して頂くべきだということになりました。

そうした意味も含めて、この展覧会は、前例に無い、画期的なものになるだろうと考えます。
「引込線」という展覧会のタイトルには、美術に係わるものの覚醒した意志を引き込む、吸引力のある磁場をつくり出したいという、作家側の切なる意図が込められています。

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