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2008年6月22日 (日曜日)

だいたい

このところ継続して制作している272センチ四方の平面作品。これはだいたい延べ二ヶ月くらいで出来上がる。というかこれまで出来上がって来てる。このシリーズにおいて、あくまで「だいたい」で、決して同じという事はないが、このサイズはだいたい二ヶ月の作品であり、なんとなくでもこのシリーズ作品は、だいたいいつ頃完成に至るか予想のつくもののような気がしていた。

まあ、ここまでの物言いで察しは付くだろうが、このシリーズは、最初から二ヶ月という時間を費やす事自体に意味を見出して作り始めたシリーズではないし、紙のサイズも、経験と直感によって、描く一筆一筆のサイズやその質、出来上がってゆくテクスチュアとの相関関係などから導き出された。しかしだからと言って、その費やされた時間というものに意味がないわけでも、やはり、ないのだろうとも思う。

やっぱりいまも今日も作り作り続けているわけだが、昨日で作り始めて丸々一ヶ月が経過した。一ヶ月は経過したが、予想された一ヶ月分の仕事の量ではないようだ。このシリーズにおいて進行は、単純に一見して判断出来る筆致の量によって推し量る事が出来る。途中段階のそこに至るまでの筆致の量をそれが描かれた日数で割り、一日分の量を算出すれば、制作される紙の総サイズ内の余白が、その途中段階から、おおよそどの位の日数でうずめられるか、つまり完成に至るかという検討が付く。

しかしながら前々回の同シリーズ(同サイズ)作品のペースと、前回のペース、そして今回との差異が、いったいどういうポイントにあるのかという事が明確に理解されない以上、これも当てになるものではない。まるで。てんで。実際理解出来ないし、だから当てにならない。

今現在進行中の作品において、少ない統計から垣間見えた二ヶ月のペースってものを基準にすれば、この今の段階、明らかな遅延をしている。紙面を見ると、遅いだけあってか確かに大部分の筆致の単位は、前作と比較して、目に見えて細かくなっているようだ。さらにそれには、つまり筆致が細かくなっているという事実には、起因となるものがきっとあるには違いないが、そこで何が原因となっているかを考える事が、作品にとって重要であるようにも思えない。いや、おそらく暴いてはいけない領域のものである。第一、意識的とも無意識的とも言えない実戦としての筆致が無数に、本当に無数に錯綜していて、起因となるものを特定するなんて事が可能であるとも到底思えない。だから制作のペースの差異は謎のまま、「だいたい」のままで、常常、完成の時を推し量り切る事は出来ない。

実は、この作品が今本当のところ遅延しているのかどうかもわからない。終わってみれば二ヶ月ピッタリという事だって充分に考えられるし、もっともっと早くに完成する可能性だってまだ残している。

もちろんこの遅延は善し悪しとは無縁である。

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